今日のサンケイの記事にこのようなのがあります。
【放射能漏れ】海に直接流出、生態系に影響も 汚染水排除が急務2011.4.2 19:49
東京電力福島第1原子力発電所事故で、高濃度の放射性物質(放射能)を含む汚染水が直接、海に流出していることが判明した。現段階で把握されている海水の放射能濃度では、人体や環境への影響はないとみられる。経路が特定され、漏出を阻止できれば、一段の海洋汚染を食い止めることができる期待もある。ただ、別の場所からも含め漏出が続けば、放射性物質が魚などに取り込まれ、生態系に影響を及ぼす恐れは否定できない。根源である汚染水の回収が急務だ。
福島第1原発では3月30日に、1~4号機の南放水口周辺の海で採取された水から法令基準濃度の4385倍の放射性ヨウ素131が検出されている。
汚染ルートについては、直接流出に加え、大気中の放射性物質が雨で降下したほか、汚染水が地下に染み込み、地下水を通じて海に出た可能性が指摘されてきた。だが、専門家からは「雨の影響ではここまで高濃度にはならない。地下水の流出にはもっと時間がかかる」との指摘があり、直接流出が裏付けられた。
汚染水の流出場所は、南放水口の北側で、海流は北から南に流れており、経済産業省原子力安全・保安院も、「ピット周辺が南放水口よりも高ければ、流出が汚染原因だと推定できる」とみている。
これまでで最高の4385倍の濃度は、仮に海水を150ミリリットル程度飲めば、健康に影響がないとされる一般人の年間被曝(ひばく)線量の上限の1ミリシーベルトに達するレベルだ。
心配なのは、生態系への影響だ。4385倍でも海水で希釈され、魚などに取り込まれても影響は小さいとみられる。だが、流出している汚染水の濃度は現時点で測定されていないが、放出されている放射線量からは、通常運転時の原子炉の水の約10万倍に上る2号機地下の汚染水と同レベルとみられる。
ひび割れが判明したピットは、コンクリートで固め、漏出を止める計画だが、別の漏出経路がある可能性も残る。汚染水の排出・回収作業は難航し完了のめどが立っていないうえ、原子炉への注水でなお増えている恐れもある。
<ここまで>
海には境界線がないため、生態系への影響は幅広くなると予想されます。
自然は私たちが計算したり創造する以上のことを起こします。(現に今回の津波がその例ですが。)
だから、きっと、放射能の影響は研究者が発表する以上のことが起こると思っています。
覆水盆に返らずではありませんが、もうこうなってしまった以上、腹をくくるしかないでしょう。
このことが漁業だけでない産業界、そして私たちの生活に大きく大きく影響するということを私たちは覚悟しておく必要があります。
それにしても、なんとか、放射能汚染が広がらないような方法はないものでしょうか。