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NHKスペシャル「クジラと生きる」を観て

昨日、NHKスペシャル「クジラと生きる」を観ました。

太地町は捕鯨の町として知られている町です。
その歴史は400年近くあり、昔は捕鯨をして人々は生計を立てていました。
しかし、今や、日本は食の豊かな国となり、今ではクジラ肉を食べる人はめっきり減っていると言います。

Nスペは、クジラ漁師たちが海外の反捕鯨団体のメンバー(といっても、画面に出てくるのは シーシェパード のメンバーばかり)たちに嫌がらせを受けながら、悩み、自問自答しながら、生きているというヒューマンドラマに仕上げていました。
そういう視点でいけば、この番組の出来は悪くはありません。
他局がしょっちゅうやるような誤情報もありませんでした。
(※ 5月27日: 美熊野政経塾さんのHPでは、この番組中で誤った情報を指摘なさっています。こちらで確認できます。
 http://park.geocities.yahoo.co.jp/gl/mikumanoseikeijuku

しかし、この番組には、反捕鯨団体がなぜあそこまでするのか、大切なメッセージが抜け落ちていました。

シーシェパードのやり方は私も見ていて閉口しました。
そして、あの閉口するような稚拙なやり方で漁師を攻めるが故に、この番組の枠組みが出来上がってしまったのだなとも感じました。

しかし、反対する人たちの意見は 「イルカが可哀想」 だけではありません。
(※番組中で、敢えて クジラ という単語を連発することについて、違和感がありました。というのは、実際に漁師たちが捕らえる多くは、体長4メートル以下の イルカ が大半だからです。ですので、敢えてここでは イルカ という言葉を使うことにします。)
そこには、海における食物連鎖の頂点に立つイルカやクジラの数が激減しているという、環境保護の観点もあります。
海からいただいたものを大切に食べるのは悪いことではありません。でも、野生のイルカたちの中には、数が激減し、いずれ絶滅を危惧される種のものも少なくないのです。そこまでして人間が食べる必要があるのか、と訴えているのです。

もうひとつは、イルカをショーや水族館などに売るイルカビジネスです。
イルカ猟のシーズンはじめの9月、10月頃は、畠尻湾に追い込まれたイルカ達はまず、イルカショーの施設に売られるために選別されます。トレーナーや水族館の職員たちが、畠尻湾に集まり、水族館向けの子たちを選別します。
イルカは一族で群れになって行動をする生き物ですが、この段階で、水族館用に選別されたのイルカ達は、親兄弟と引き離されて飼育されるためにいけすに移動させられます。
そして、選別されずに残ったイルカ達は殺されて、食肉として流通するのです。

太地は、バンドウイルカらの輸出の拠点です。太地では、毎年、バンドウイルカ、まだらイルカ、スジイルカなどが捕獲されます。これらは、水族館やイルカショーなどでおなじみの、くちばしのある笑ったような表情をしているイルカです。
ここから何十、何百という世界中の水族館に毎年多くのイルカ達が輸出されているのです。年間何千万円、年によっては何億円という額が、生きたイルカの売買によって動いているのです。このことには、番組中では一切触れられていませんでした。
イルカの売買を行うのも太地の400年続いてきた文化なのでしょうか。
太地で行われるイルカ猟は、いまや400年前とは違い、単純に食肉を目的としたものだけではなくなっているのです。

そして、海外の活動家たちが公開したというビデオ。
あれは、イルカがいかに残酷な殺され方をしているかということを説明しています。

確かに牛や豚が殺されるシーンは誰も見たくありません。同様にイルカが殺されるシーンも見たくないでしょう。
しかし、屠殺される家畜たちは、できるだけ苦しまずにすむように殺生しています。それが人間の配慮なのです。しかし、畠尻湾で殺されるイルカ達は、脊椎を棒なもので突つかれ続け、何十分にもわたって苦しみ、もだえながら死んでいくのです。なぜ、一発でしとめて殺してあげないのでしょう。
流血で赤く染まる湾を撮影されたくないからなのでしょうか。
そして、その結果、最も被害をこおむっているのが、イルカ達なのです。

メッセージは「イルカは知性が高いから」だけではありません。
地球全体の資源であり、自然界の仲間であるイルカ達の数は年々、確実に減っていること、そして、そんな彼らが見世物として、毎年世界中の多くの水族館に輸出されていること。

そして、もうひとつ、食肉として流通しているイルカ・クジラの肉にはPCBやメチル水銀といった体に有害なものが多く含まれているということです。
これの情報は厚生労働省からもすでに発表されている公式のものです。

厚生労働省、鯨由来食品のPCB・水銀の汚染実態調査
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0116-4.html

ヒューマンドラマとしての構成はさすがNスペ、というものでしたが、ここまで情報をそぎ落としてしまっては、日本人は、イルカやクジラを殺すことについて、世界水準でエコロジーを考える民族とは同等に渡り合うことはできないだろう、と感じさせられました。
今、世界で行われている議論、それは、サステナビリティ(持続可能)であり、環境保護であり、食の安全の問題、そして乱獲の問題なのです。
そして、これから、人間がいかに自然と調和して暮らしてゆくのか、それが次の世代に向けて突きつけられた課題だと思うのです。

ヘルプアニマルズ さんのブログ にも
Nスペの感想が掲載されています。
http://helpanimals.jugem.jp/?eid=227

※何をどうしたか、この記事を手違いで削除してしまい、再度アップしました。
拍手をくださっていた方々、大変ありがとうございました。いつまでたってもITイリタレ-ト(illiterate)な自分が不甲斐ない。。。

魚介類には「解除ルール」なし 魚も海水も動く…基準づくりは困難

魚介類には「解除ルール」なし 魚も海水も動く…基準づくりは困難
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110514-00000561-san-soci

産経新聞 5月14日(土)21時19分配信
 東京電力福島第1原発周辺で新たに放射性物質を含む高濃度の汚染水流出が確認され、水産物への影響が懸念されている。基準値を超える放射性物質が検出された魚介類には、農産物のような出荷停止の「解除基準」がない。間もなく、被災地沖でカツオやサンマなどの回遊魚が漁期を迎えるが、泳ぎ回る上、汚染された海水も動く。基準づくりはなかなか難しいのが実情だ。

 魚介類から初めて高い数値の放射性物質の検出が明らかになったのは4月4日。茨城県北茨城市沖のコウナゴ(イカナゴの稚魚)から1キロ当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素が出た。

 「魚体内に入った放射性物質は体外に排出される」と説明してきた農林水産省の主張を覆す高い数値に政府は翌5日、急遽、魚介類の放射性ヨウ素の基準値を1キロ当たり2千ベクレルと決めた。その後も基準値を超えるコウナゴが相次いで見つかり、政府は福島県産の出荷停止措置を発動した。

 農産物の場合、1週間ごとの検査で3回続けて基準を下回れば、出荷停止措置は解除されるが、魚介類の解除ルールは「想定外」だったこともあり、まだつくられていない。

 水産物の安全性確保について東京海洋大の石丸隆教授(海洋生物学)は、「汚染水は海域にパッチワークのように不均一に分布している。海水の観測や魚介類の検査を細かく行い、広範囲に汚染水の分布を把握することが重要」と指摘する。

 こうした中、水産庁は5月6日、放射性物質の魚介類への影響について調査拡充の方針を示した。これまではコウナゴのように沿岸部で取れるものが調査の中心で、魚種も各県の漁協任せだったが、カツオやサバ、サンマなどポピュラーな魚が漁期を迎えるため、対象を回遊魚にも広げた。

 方針では回遊魚の調査で基準値を超えた場合、操業を自粛。その後は原則週1回の調査を実施し、野菜などと同様に3回連続で基準値を下回れば漁再開というルールも設けた。水産庁などはカツオが盛漁期を迎える夏までに、法律に基づく出荷停止措置が取られた場合の解除基準の策定を目指すが、動き回る魚の基準づくりは簡単ではない。

 水産庁とともに基準策定に当たる厚生労働省の担当者は「規制や解除の範囲を自治体単位にするか、漁協単位にするのかなど線引きは難しい」と話しており、基準策定は難航しそうだ。(長島雅子)

根室沖カラフトマスからセシウム検出 基準値は下回る

基準値を下回るとはいえ、根室沖ですでにセシウムが検出されるようになっているのですね。
しかし、何故、「ヨウ素は不検出」なのでしょうか。海流が根室に流れ着くまでに、8日以上かかり、ヨウ素は半減しているからなのでしょうか。

<北海道新聞>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/289078.html

根室沖カラフトマスからセシウム検出 基準値は下回る
(04/28 10:05)

 道は26日、日本200カイリ内で操業中の小型サケ・マス漁で水揚げされたカラフトマスの放射能検査の結果、放射性ヨウ素は不検出、放射性セシウムは基準値を大幅に下回り「安全が確認された」と発表した。

 検出されたのはセシウム134が1キログラム当たり4・39ベクレル、セシウム137が同4・91ベクレル。合わせて同9・3ベクレルで、食品衛生法の暫定基準値500ベクレルの50分の1以下だった。

 検体は歯舞漁協所属の漁船が22日、根室市花咲港の南約45キロの太平洋で漁獲した5匹。18日に公表されたシロザケの検査では放射性ヨウ素は不検出、セシウム137は同0・45ベクレルだった。

 道によると文部科学省の委託検査では2007年以降、道周辺で採取したサケに含まれるセシウム137は同0・1ベクレル以下で推移している。

 道水産林務部は「今回は通常よりレベルが高いが、問題のない数値。福島第1原発事故との関連は分からない」としている。

震災の余波

5月の初旬に和歌山県太地町で、60~70頭のゴンドウクジラが追い込まれたと報道されました。

<NHK>
クジラ追い込み漁 特例で延長
http://www.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2045699941.html

東日本大震災の余波で、太地町沿岸での小型捕鯨がことしは中止されましたが、和歌山県は捕鯨を伝統とする地元への配慮から、クジラを湾に追い込んで捕獲する追い込み漁の漁期の延長を特例として許可しました。
太地町沿岸では毎年5月から捕鯨船による小型捕鯨のシーズンに入りますが、東日本大震災で被害を受けた宮城県の捕鯨船に代わって、太地町漁協所属の捕鯨船が現在、北海道沖で実施中の国の調査捕鯨に加わっているため、ことしの小型捕鯨は中止されました。
しかし、去年の秋からことしの春までが漁期だったクジラの追い込み漁が不振で、このうえ小型捕鯨が行われなければ、捕鯨を伝統とする地元の経済に影響を及ぼすという懸念の声が出ていました。
こうした声に配慮して和歌山県は、追い込み漁の漁期を今月末まで延長することを特例として太地町漁協に許可し、マゴンドウというクジラを200頭余り捕獲できることとしました。
追い込み漁は10隻ほどの小さな漁船でクジラを沖合から湾に追い込むもので、漁協によりますと、4日に早速60頭以上のマゴンドウを捕獲したということです。
太地町の三軒町長は「追い込み漁が特別に認められたことはたいへんありがたい。これで町全体が潤うと期待している」と話しています。
05月05日 18時20分
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起因は3月11日の津波です。
津波によって鮎川の捕鯨船が被害を受けました。
太地は、応援として太地の捕鯨船を鮎川に送り、そのため、自分たちは予定していた沿岸捕鯨ができなくなってしまった。
収入が確保できないことから、太地漁協が県に頼み、県は本来は4月末までのマゴンドウ漁の1ヶ月延期を許可した……という経緯のようです。
結局、めぐり巡って、最後は動物達が犠牲を受けたわけですが、津波の余波がここまで来たとは、意外でした。

ちなみに、津波の被害は、太地町やお隣の紀伊勝浦町にもあったそうです。
3月11日、当日の津波の高さは約1.3メートル。
太地町では、港に設置していた水族館などに販売するためのイルカ約40頭をイケスで飼育していたのですが、そのイケスが津波で100メートルほど沖合いに流されてしまいました。
被害は11頭のイルカ。流されたときに窒息死したそうです。

隣の紀伊勝浦町はマグロ漁で有名ですが、湾の外にはマグロの養殖をしています。
その養殖のイケスも津波によって丸ごと流され、いくらかの被害があったそうです。

伊勢湾のほうでは、牡蠣や真珠の養殖でも被害が出たと聞きました。

被害は東北と関東の太平洋沿岸部だけでなく、思った以上広範囲にわたり、また、思いがけない連鎖を起こしています。

放射能検査はイカですればいいらしい

<日本経済新聞>
サバなど広域回遊魚も放射性物質検査 水産庁
2011/5/6 22:42
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819591E2E4E2E38B8DE2E4E2E7E0E2E3E39797E0E2E2E2?n_cid=TW001
 水産庁は6日、カツオやサバなど広域を回遊する魚について、放射性物質を検査する際の手法や頻度などを定めたと発表した。いずれの魚種も原則週1回検査することとし、検査を実施する各都道府県や漁業協同組合などに通知した。これまでも沿岸で取れる魚については放射性物質の検査を実施してきたが、イワシやサンマなど広域を回遊する魚の漁がこれから最盛期を迎えるため、事前に検査手法を周知しておく。
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以上が水産庁による発表ですが、これ以外にもやってほしい検査があります。

静岡県富戸港でイルカウォッチングを経営している石井泉さんは私の海の先生です。
現役の漁師さんでもあることから、海のことに関して、本当に詳しいのです。
その石井さんに教えてもらいました。

放射能の検査はイカですればよい、そうです。

イカの寿命は1年。春生まれと秋生まれに分かれますが、イカは日本の沿岸にはどこにでも生息し、そこでコウナゴのような小魚からイワシ、アジ、サバなど、成長に合わせて食べていくのです。日本の沿岸に含まれた放射能物質に汚染された魚を食べるわけですから、確実にイカ自身も汚染されているわけです。

そして、イカの寿命が1年ということにも注目です。
この春生まれたイカを検査すれば、春以降の海水に汚染されているわけですから、放射能汚染が短期間でわかり、時期を確定することもできます。
生息期間が長いと原発による放射能汚染の信憑性も薄れてしまいますが、1年だと原発の影響を考慮することになるでしょう。

さらに、日本各地にある原発近辺で獲れたイカと、それ以外の地域で獲れたイカとの比較もすべきです。
福島のような状態でないにせよ、通常稼動していると思われる原発に放射能モレがないとも限りません。そうしたことも、このイカの検査から伺い知ることができるというわけです。

食品安全の管轄は厚生労働省です。水産庁だけでなく、厚労省にもイカの測定を提案してみようかと思います。

日本政府が浜岡原発の運転停止を要請

これは良いニュースです。
政府が浜岡原発の運転停止を要請しました。
原発がなくったって、やっていけます。それは今の関東圏が実証しています。
今後の電力不足については、日本は世界を引っ張るくらいの環境エネルギー大国になるべく開発をしていけば大丈夫です。そう発言する専門家は大勢います。これまで開発が遅れていたのは、銀行が融資をしなかったからで、これからは政府が自然エネルギー技術の開発を後押ししていくと、もっと発展するでしょう。
日本にはそれだけの技術力があるというのは多くの専門家が示しています。

<読売新聞>
菅首相、浜岡原発全原子炉の運転停止を要請

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110506-OYT1T00711.htm?from=tw

中部電力浜岡原発の運転停止要請について記者会見する菅首相(6日午後7時15分)=若杉和希撮影

 菅首相は6日夜、首相官邸で記者会見し、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)のすべての原子炉の運転停止を中部電力に要請したと発表した。

 理由としては、「国民の安全と安心を考えた。重大な事故が発生した場合の日本社会全体の甚大な影響もあわせて考慮した」と説明した。
(2011年5月6日19時13分 読売新聞)


<グリーンピース・プレスリリース>
2011年5月6日

日本政府が浜岡原発の運転停止を要請
グリーンピース声明――日本政府の決定を歓迎

国際環境NGOグリーンピースは本日5月6日、日本政府が同日午後発表した、稼働中の浜岡原子力発電所のすべての原子炉について運転停止を中部電力に要請したことについて、この決定を歓迎するとともに、原子力発電所の新規建設計画を撤
回し、稼働中の原子力発電所の段階的廃止を訴えます。

グリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は、「政府の歴史的決定を評価します。東海地震が与える浜岡原発への影響を考えれば、今回の英断を多くの国民が支持すると思います」と歓迎しました。

さらに、「この英断は、浜岡原発だけに限られるのではなく、日本の長期的なエネルギー政策の見直しにも反映されるべきです。具体的には、原子力発電所の新規建設計画の撤回と、既存の原子力発電所の段階的廃止を訴えます。今後は、災
害に強い分散型の自然エネルギーと、徹底した利用効率化の推進エネルギー基本計画の柱になるべきです」と訴えました

<本件に関するお問い合わせ>
国際環境NGOグリーンピース TEL 03-5338-9800
広報担当:成澤薫TEL 080-6558-4446

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グリーンピース・ジャパン プレスリリース
以前のプレスリリースはhttp://www.greenpeace.or.jp/press/
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海底土から高濃度放射性物質が検出されたことについて ~グリーンピースの声明

福島第一付近の海底から高濃度の放射性物質が検出されたことにつき、グリーンピースが、日本政府に対して行動が遅いと指摘しています。

全くもって同感です。何故報告が今頃になってしまうのでしょう。
すでに海洋生物への影響は深刻なものとなっているのではないかと懸念されます。
グリーンピースが指摘しているように「幅広く」調査をする必要があります。
海洋大国日本を自負するのであれば、福島第一の近辺だけでお茶を濁すことのないように、しっかりと調査をし、その結果を国民に報告してもらわなければ、これから先、漁業者へのダメージは計り知れないものになってしまいます。

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グリーンピース・プレスリリース
2011年5月4日

海底土から高濃度放射性物質が検出されたことについて
グリーンピース声明

国際環境NGOグリーンピースは福島第一原子力発電所周辺の海底土から検出されたという高濃度放射性物質が海洋環境に与える影響と、海底土汚染の状況をこれまで調査してこなかった東京電力株式会社と日本政府の姿勢を危惧するとともに、海洋調査の改善を政府に求めます。

東電は3日、福島第一原発から北に約15キロ、南に約20キロの場所で高濃度の放射性物質を検出したと発表しました。原発から北側では、1キログラム当たり190ベクレルの放射性ヨウ素、同1300-1400ベクレルの放射性セシウム、また南側では、同98ベクレルの放射性ヨウ素、同1200ベクレルの放射性セシウムが検出されています(注1)。これは、通常の約1000倍にあたるとの報告です。

福島第一原発から大量の汚染水を海洋環境に放出してから約1ヵ月が経過しようとしているにもかかわらず、汚染が容易に予測できる海底土を今回初めて測定したことに対応の遅さを感じざるを得ないことから、今後の海洋環境の把握のために以下のことを政府に要請します。

要請

1. 複数の独立した調査機関の福島第一原子力発電所周辺海域及び三陸沿岸海域の海洋調査を受け入れること。(4月20日から沿岸域における海底土調査を政府に申請しているグリーンピースの調査協力も受け入れること(注2))
2. 宮城県石巻港から茨城県銚子港までの海底土の広範囲かつ継続的な調査を行うこと。
3. 上記2に示された範囲で海藻類、貝類、魚類などの調査を広く行うこと。また、調査を行う際には、現行のような可食部(頭や内臓を取り除いた部分)だけの汚染度を調査するのではなく、生態系への影響を把握するために、「可食部」と「非可食部」でそれぞれの汚染値を算出する、もしくは対象生物をそのまま可食部・非可食部でわけずに調査すること(注3)。

以上

注1)東京電力株式会社 プレスリリース (平成23年5月3日)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/11050306-j.html
注2)日本政府にグリーンピースがオランダ政府を通じて提出した調査計画書(pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/lerrer_to_JGO.pdf
注3)グリーンピースの海洋調査と政府の対応 (2011年5月1日記者発表資料 pdfファイル)
http://ow.ly/4MDrn


<本件に関するお問い合わせ>
海洋生態系問題担当:花岡和佳男 TEL 090-1793-5423 広報担当:高杉智之TEL 090-5339-4983

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グリーンピース・ジャパン プレスリリース
以前のプレスリリースはhttp://www.greenpeace.or.jp/press/
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グリーンピース、領海外での海洋調査を開始

NGOのグリーンピースが福島県沖で海水の放射線量の測定を始めました。
政府がきちんと公表してくれないだけに、民間NGOの活躍に期待したいところです。
今、関東のスーパーの魚の棚に新鮮なお魚はありません。
東北、三陸沖で震災のダメージが大きいのでしょうが、放射能の影響もあると私は考えています。
きちんとした情報が入ってこないことには、消費者が食べ物を買う基準値が不明確で、不必要に買いを避けることに繋がります。きちんとした情報を開示してもらわないことには、消費者は買い控えを続けることになり、漁業者はますます苦しくなるばかりでしょう。

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グリーンピース・プレスリリース
2011年5月3日

グリーンピース、領海外での海洋調査を開始
引き続き領海内での調査許可を求めていく方針

国際環境NGOグリーンピースは本日5月3日、同団体の調査船「虹の戦士号」(オランダ船籍、555トン)を使用した福島第一原子力発電所周辺における海洋調査について、日本政府から許可が下りた領海外(沖合約22キロより外)での調査を開始しました。「虹の戦士号」は「がんばれ日本、まもろう海と漁業」と書かれた巨大なサインを船体に掲げながら、茨城県沖を北上しながら、午前6時20分より海水の採取をはじめています。

グリーンピースは、「虹の戦士号」の船籍国であるオランダ政府を通じて、福島第一原子力発電所周辺の海域で、海洋の放射能汚染を調査するための調査計画を日本政府に提出し、調査許可を求めていました(注1)。この調査では、海水、底質、海棲生物(魚、海藻、貝類を含む)のサンプリングを広範囲に行い(注2)、放射能汚染の測定と核種分析を行うことを計画しています。しかし、日本政府が27日付けでオランダ政府や、28日付でグリーンピースに伝えた許可内容は(注3)、領海内での調査を認めないもので不十分なものです(注4)。グリーンピースでは、引き続き日本政府に対し領海内での海洋調査許可の再考を求めていく方針です。

グリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は、「限られた条件ではあるが、ようやく調査がはじめられました。放射能による海洋汚染は国際的な関心事で、日本政府だけではなく、独立した第三者の視点でNGOや国際機関が同時に調査をすることが重要です。政府がグリーンピースに領海内の調査を認めないことで、日本が何かを隠そうとしていると思われるのは避けられないでしょう。すぐにでも領海内での調査を認めるべきです。」と語っています。

調査結果は、調査終了後発表する予定です。また、グリーンピースは、この調査を通じて漁師が東京電力に対し補償を求めるときに必要なデータも集めていく方針です。

注1)日本政府に提出した調査計画書(pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/lerrer_to_JGO.pdf
注2)グリーンピースの計画する調査海域地図(pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/map_20110428.pdf
注3)外務省からオランダ政府への許可書(pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/GP_Research_Application_Mofa.pdf
農林水産省からグリーンピースへの許可書(pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/Global/japan/pdf/AuthorizationMAFF042811.pdf
注4)グリーンピースの海洋調査と政府の対応 (2011年5月1日記者発表資料 pdfファイル)
http://www.greenpeace.org/japan/20110501

<本件に関するお問い合わせ>
国際環境NGOグリーンピース TEL 03-5338-9800
海洋生態系問題担当:花岡和佳男 TEL 090-1793-5423 広報担当:高杉智之TEL 090-5339-4983
<参考資料>

■ グリーンピース放射線調査について詳しくはこちら
http://www.greenpeace.org/japan/ja/earthquake/monitoring/

■ 調査期間
5月3日(火)より1週間程度

■ 調査範囲
日本政府から許可が下りた領海外(沖合約22キロより外)において、福島第一原子力発電所周辺海域を中心に、宮城県石巻港から千葉県銚子港までの沿岸から沖60kmまでの範囲。(警戒区域地域を除く)

■ 調査内容
海水、底質、海棲生物(魚、海藻、貝類を含む)のサンプリングを行い、放射能汚染の測定と核種分析

■ 調査で使用する基準の放射線測定機材
- ベクレルモニター:Berthold
- 汚染モ二ター: H13422 Rados MicroCont, UMO 110
- ガンマ線スペクトロメーター:ICX Identifinder
- 放射線量測定器:Thermo EPD MK2
- 放射能吸収量測定装置:Dosebadge
- 放射線検出器:RADEX RD1706
- 汚染モニター:H13422 Rados MicroCont

■ グリーンピース放射線専門家
- イケ・トゥーリング(グリーンピース・オランダ 放射線安全アドバイザー):オランダ、デルフト工科大学で化学を専攻し、自然エネルギーの修士号を取得。フランスのラ・アーグ再処理工場などで放射能汚染の環境調査に参加した経験を持つ放射線のエキスパート。
- ヤコブ・ナミンガ (グリーンピース・オランダ 放射線安全アドバイザー): オランダ、デルフト工科大学を卒業し、ウクライナ、スペイン、フランスで放射能汚染の環境調査に参加した経験を持つ放射線の専門家。
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グリーンピース・ジャパン プレスリリース
以前のプレスリリースはhttp://www.greenpeace.or.jp/press/
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