「知られざる」とまで言うと大げさだということになるかもしれませんが、私たちが知っている高級食材のフカヒレは、非常に残酷な経緯をたどって私たちの食卓にきます。
いわゆるフカヒレというのは、サメのヒレの部分です。
そのヒレの部分
だけをとるために、サメは捕まえられ、ヒレの部分だけ切り取って、海に放り投げだされます。ところが、ヒレを切り取られたサメは、もうコントロールをとることができず、まもなく死んでいきます。たったヒレの部分だけを人間が欲するために、サメ達はこのような悲しい末路をたどることになるのです。
また、中国を中心にフカヒレの需要は高まる一方なので、サメの乱獲が危機的なサメの減少につながっています。
ナショナルジオグラフィックから
保護活動に転換を迫られるサメ漁
フカヒレDNA鑑定、乱獲地域を特定これらの記事からもわかるように、サメも乱獲の結果、激減し、このままでは絶滅種になってしまいます。
漁をする側からエコツーリズムに転換したい人もいるようですが、なかなか援助なしには転換しにくいという現実もあるようです。それもそうですね。エコツーリズムにするのであれば、客を連れてくるルートを確保する必要があります。旅行代理店などと組んでそれなりのインフラを敷くことも必要になりますから。そこに政府の補助がつくことで、さらにツーリズムの発展が開かれるのです。
それとも、人間はこのまま、種が絶えていくのを指をくわえて見ているのでしょうか。
弱肉強食、弱いものはいずれ絶えてゆく……そのようなことを言う人もいます。
確かにその通りです。
しかし、それは、野生の世界での理論で話されるのであって、人間の乱獲や汚染によるものとは違うと思います。それでも弱いものは絶えてゆくというのであれば、それは巡り巡ってやがては人間そのものに危機として襲い掛かってくるものでしょう。この世の中はサイクルです。食物連鎖もそうですし、大河の水が蒸発し、海洋に戻っていくまでもサイクルです。このあらゆるサイクルの中に人間も存在しているのです。
このサイクルの中で共存のできない種になってしまうのであれば、いずれは恐竜のように、自らを絶滅へと追い込むことになりかねません。
乱獲がやがて人間にどのようなしっぺ返しとなるのか、少し考えてみれば明らかなことです。
ただ、今、この瞬間にも、地元ではそれで生活をしている人もいます。
人間が乱獲をしなくても生きていける世界を作ること、そのために必要なこと、私たちが今できることを考える必要があります。
サメやフカヒレの問題についてもっと知りたい人は、
パンゲアシードのサイトを訪れてみてください。
http://pangeaseed.com/about-sharks/
スポンサーサイト
コメントの投稿