なんとも奇妙な記事をみつけました。
福島第一付近の海水から破壊性の強い放射性物質ストロンチウムが見つかったのです。
しかし、それに対する政府の見解は「大きな問題はないと思うが」というもの。
ストロンチウム(Wikiペディアより)生体に対する影響
ストロンチウム90の崩壊により生成されるイットリウム90は高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出する。このベータ線は水中で10㎜まで届き、ストロンチウム90はベータ線を放出する放射性物質としては健康影響が大きい。 経口で10000Bqのストロンチウム90を摂取した時の実効線量は0.28mSvで、内部被曝が大きくなる恐れがある。皮膚表面の1cm2に100万Bqが付着した場合は、その近くで1日に100mSv以上の被曝を受けると推定される。
ウィキペディアによると、ストロンチウムは「放射性物質としては健康影響が大きい」「内部被曝が大きくなる恐れがある」と明記している物質です。
海水は薄まるとはいえ、海に流れたストロンチウムをプランクトンや小魚が食べて、それが食物連鎖の流れにのれば、やがてストロンチウムを取り込んだ魚が私たちの食卓に並ばないとも限らないわけです。
しかも、現在発見されているストロンチウムの濃度は基準値の数十倍にもなっているのです。さらに、これはたまたま発見されたのかもしれず、ストロンチウムが垂れ流し状態だった場合、健康被害に及ぼす確率はさらに上がるのです。そこのところをしっかり調べてほしい。なのに「問題ない」といわれてしまうと、国民が政府発表に疑いを持ちたくなるのも無理はないのではないでしょうか。
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海水からストロンチウム…福島第一付近
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=42125&from=tw
濃度限度240倍
経済産業省原子力安全・保安院は12日、東京電力福島第一原子力発電所取水口付近の海水から、国が定める濃度限度の最大240倍の放射性物質ストロンチウム89、90が検出されたと発表した。
ストロンチウム90は、半減期が約29年と長く、体内に取り込まれると骨に蓄積しやすく、水産庁も先月から魚介類の調査を始めている。西山英彦・保安院審議官は12日の記者会見で「海で希釈されて大きな影響はないと思うが、監視を続けたい」としている。
ストロンチウムは、東電が5月16日に採取した海水から検出された。取水口北側で、ストロンチウム89が濃度限度の26倍、ストロンチウム90が53倍だった。また2号機の取水口付近では、それぞれ67倍、170倍。3号機の取水口付近では80倍、240倍だった。
また、5月18日に採取した1、2号機周辺2か所の地下水からもストロンチウムが初めて検出された。1号機付近ではストロンチウム89が1立方センチ当たり0・078ベクレル、ストロンチウム90が同0・022ベクレル。2号機付近ではそれぞれ同19ベクレル、同6・3ベクレルだった。保安院は、大気に放出されたストロンチウムが雨水を通じて地下水に含まれたとみている。
(2011年6月13日 読売新聞)
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