今月に入ってからだったろうか、福島で漁業が再開されるというニュースを読んだ。そのとき、漁業者の本心はどうなんだろうと思ったのを覚えている。
彼らはやっと漁業ができると喜んでいたのか、それとも、不安を感じながらそれ以外に選択肢もないからそうしようとしているのだろうか、そこのあたりを知りたいと思っていた。
そんなとき、福島の漁業者に知り合いがいるという人から、実は福島の漁業者はとても悩んでいるんだと聞いた。彼らの中には、悩んだ末に漁業をやめた人もいる。やめていない人でも、同じ場所で漁業をして収穫したものを販売していいのだろうかと悩んでいる人も少なくないという。汚染されている可能性の高いものを販売することに抵抗があるという彼らの気持ちは、人として当然だし、十分理解できる。
しかし、行政が漁業者に再開するように促しているそうだ。汚染していないから大丈夫ということらしいが、漁業者のほうが海のこと、現場のことを知っているだけに、心中複雑なのだろうと察する。
消費者はどうとるだろうか。
消費者でも、東京の消費者と福島の消費者とでは、考え方が異なるだろうか。
きちんと検査をして、透明性をもたせないと、このことは後々問題をはらむ危険性があるように感じている。
----------------------------------------------------------------------
タコ、ツブ貝店頭に 福島産、原発事故後初めて2012.6.26 00:06
福島県沖で水揚げされたタコとツブ貝の販売が25日、福島県相馬市のスーパーや小売店などで始まった。福島県沿岸で取れた魚介類の販売は、東京電力福島第1原発事故後初めて。
相馬市のスーパー「中島ストア」では、ミズダコとツブ貝計約30キロを入荷。「販売開始 セシウムは検出されませんでした」と表示し店頭に並べた。価格は通常より4割程度安く、タコは100グラム当たり98~148円。
相馬双葉漁業協同組合(相馬市)が22日の試験操業で水揚げし、市内の加工業者がボイル加工。放射性物質が検出されないことを確認し、出荷した。福島県漁業協同組合連合会は、売れ行きや市場価格を調べる「試験販売」としている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120626/dst12062600070000-n1.htm
スポンサーサイト
承認待ちコメント
コメントの投稿